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新製品開発を手掛けたいと思う企業やエンジニアは多いと思います。では実際に開発するために何が必要かと考えると、設計環境や部材、加工するための環境や工具が必要というイメージになることが多いと思います。

では製品を作る、そもそも物を作るとはどういうことでしょうか?

製品としてリリースするための品質を考える

作っただけで、はい終わり!とならないのは当たり前で、作る目的だった機能が希望の性能で動作していることが重要です。しかもそれを販売する場合、ユーザの使用環境で動作すること、更にはユーザがその製品を購入した目的を達成するまで機能を満たして動き続けることが求められます。

ここに大きな問題があります。作り手はその目的を達成することを自身の目で見届けることができません。もちろん自社で耐久試験として長時間動作させている!というメーカはあるでしょう。しかしユーザから見てそれで確認が済んでいるとして安心して使って頂けるでしょうか?購入後の故障に対して、充分にご理解頂けるでしょうか?

ユーザは試験環境ではなく実使用環境でどうなのか、ユーザが使用したい対象物(ワークなど)で製品を構成している部品が持つのか、どのように動作するのか確認した結果を求めるのではないでしょうか?

では、あなたが考えたオリジナルの製品を、あなたの顧客が使いたい環境とワークで適切に動作することを測定できる測定器はどこにあるでしょうか?

検証方法を開発する

答えは、そんな測定器はない、ということです。

ではどうするか?自分の製品の機能の検証はどうしたらできるのか?それは、自身で独自の製品を作りたいあなたが自分で自分で考えるしかない問題です。

考え方の順序としては、

(1)製品の機能と耐環境、耐久条件を設定し、それに対する安全率を決める

(2)製品状態で検証できる方法を考え評価方法を検討、実施方法を設定する。同時にどうしても製品状態や自社環境でできない内容を洗い出す。

(3)製品レベルの機能を実現するための要件を部品ごと、ユニットごとに設定し、評価方法を考える。製品レベルでできない評価も、部品・ユニットレベルで代替手法で実施できないか検討する。

(4)部品レベルの評価、測定箇所を規定する

そして部品の加工方法、製品の組立方法は、上記の順で構成された測定・評価プロセスで確認された品質を阻害しない方法であるべきで、それは他部署の問題ではありますが品質部門が監査の対象とすべきものです。

品質と生産をリンクさせる

もちろん生産上の手順は効率も重要ですし、何より安全への配慮も大事ですが、それらをフォローして品質を維持できる方法を作ります。

そう聞くと「そんなことできない…」と思われる方や工場も多いと思いますが、そこは安心してください。品質を維持できる作り方を構築すると、実はそれが効率や安全性も満たす方法だったりするものです。心配せず、とりあえず品質を軸に考えて生産行程を見直してみましょう。

このようにして、製品の品質を測定する方法を考えて、かつ、品質を分解して工程内に組み込んでいくことで製造の段階から品質を作り込んでいくことができます。これをすると工程内検査の開発も楽になるはずです。ぜひやってみてください。

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