北陸新幹線の復旧状況

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JR東日本の駅構内にある運転情報

台風19号で設備と車両に被害が出た北陸新幹線ですが、10月末時点で年内の東京-金沢間の直通列車は9割の本数を確保するとの発表があったのは以前引用して書いた通りです。

長野新幹線車両センターにおける新幹線車両の浸水被害により、限られた車両数での運用となり ます。 北陸新幹線の列車本数 は約8割となりますが、東京~金沢間の直通列車については約9 割の運転本数を確保いたします。

北陸新幹線(東京~金沢間)の直通運転再開見込みについて , 2019年10月18日東日本旅客鉄道株式会社 (引用:2019年12月23日)

先日、冒頭の写真の通りJR東日本の駅構内に掲出される運転情報に北陸新幹線の情報がありました。

それを見る限り、停車駅が多い「はくたか」は優先的に運行されるようです。利便性を優先する施策のためと考えられますが、停車駅が少なく速達列車である「かがやき」と合わせて、運行本数9割は実際に満たされている状況になっていました。

また掲出されている情報には混雑緩和への協力を求めるとして、旅客を分散する施策についても記載されています。同様の内容が記載されているJR東日本のリリースから引用します。

1. お先にトクだ値 30%引き(期間限定で特別設定)の期間にずらしておトクにご利用

2. かがやき号の立席特急券のご利用

3. 上越新幹線ご利用の検討

2020年1月6日以降の北陸・上越新幹線 臨時列車運転について ,2019年11月28日, 東日本旅客鉄道株式会社(引用:2019年12月23日)

基本的にはオフピークでの利用を促し、東京-高崎間は北陸新幹線以外の利用を促すということの様です。

最後に、北陸新幹線の運転状況の復旧ペースをJR東日本のリリースから確認しておきたいと思います。

○北陸新幹線は10月25日より暫定ダイヤで運転しておりますが、11月30日より東京~金沢間の直通列車の運転本数を100%にいたします。これに併せて東京~長野間の「あさま」の運転本数を増やします。

○また、12月27日以降は東京~長野間の「あさま」の運転本数をさらに増やします。

北陸新幹線の11月30日以降の暫定ダイヤについて ,2019年11月15日,東日本旅客鉄道株式会社(引用:2019年12月23日)

上記のリリースを読むと、11月15日の時点でもう既に「はくたか」は100%の運行に戻っていたことになります。そして徐々に「かがやき」の運転本数を増やしていく計画だったことが分かります。

恐らく11月15日リリースの情報では「かがやき」と「はくたか」の運転本数が年末には100%になっているのに対し、11月28日のリリースでは「かがやき」が80%台にとどまっているのは、11月28日のリリースには臨時列車の運転も含められているからと考えられます。

通常であれば年末年始は帰省需要があるため運行本数を増やし混雑に対応することで円滑な運行と運賃収入の確保が見込まれる時期だと考えられますが、年末から年始にかけての数日間で「かがやき」の運転本数を6%でも増やそうとするあたりに、万全とは言えない状態で差し掛かる厳しさが見てとれます。

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