新製品の販売環境を準備中です

2019年秋発売としている製品の販売と展示会出展や協賛のため、色々な作業をしております。製品の形態や梱包などはほぼ固まり、2019/10/23~10/25の期間で出展していたLink to Creativeでも2台ほど販売しました。

今行っている作業は以下のようなものです。

・販売サイト作り
・自社サイト内への商品ページ作り
・取扱説明書の更新
・サイト用写真の撮影

改めて自社での新製品のための画像やコンテンツを考えていると、本来誰に向けている商品か、どのようなチャネルで顧客にリーチするつもりかなど、普段お客様に問うている内容が自分に向かって来ていて考えさせられます。

ちなみに販売サイトの自社サイトの構成は、基本的に自社サイトに情報を掲載し、販売サイトにリンクする形にします。そしてお客様はそのどちらに先にアクセスしても情報を得られる形にします。製品ページと購入ページ双方に性能や仕様などを記載するか、片方にしてそのどちらかに記載してリンクするかなどは追って考えます。

販売サイトに使用するサービスは当面はSTORES.jpにしようと思います。国内でスト同様のサービスにBASEがありますが、1万円以上は月末の自動振り込みに対応していたり、英語記載などにも対応しているなど、オペレーションと今後の展開で比較的長期間使えそうに見えたのでSTORES.jpにしました。この辺りは登録時に利用規約やサービス内容をよく確認して選ぶといいと思います。またゆくゆくはAmazonでの小口販売なども利用しようと思っています。

今後販売を進めていく中で一番検討するべきは海外展開だと考えています。国内市場は縮小の一途なので、もはや国内を相手にビジネスできる期間はそう長くはないと考えていますので。

その場合はアリババなどのアジア圏に特化したサービスを利用するか、もしくはPaypaleBayを組み合わせるか、それぞれに出店するか、いずれかの方法が考えられます。これも追って調査と検討を進めるつもりです。

恐らく全世界規模だとeBayを優先した方がいいでしょう。そしてそれらで購入される場合は個人輸入の範疇になるので、各国の規制などのルールの影響を受けづらいというのもありますので、まずはそこで経験を貯めたいと思います。


それらを進めた結果、取扱説明書の内容充実がかなり重要なポイントになるかと思います。異なる文化を持つ人が同じ製品を使うとき、使い方の理解などに差が出る可能性があるので、「こんなことは言わなくてもわかるだろう」という前提に立つとかなり危険です。「日本人ならこれくらい当たり前だ」ということは、日本人以外は当たり前ではありません。そして日本人は現時点で世界の1/70しかいません。「当たり前」は全く当たり前ではなく、かなりのレアケースと捉えるべきです。

どこかのタイミングでテクニカルライティングの領域ができる人にご協力頂く事になります。そしてありがたいことにもうすでにご協力頂ける方が弊社(株式会社コルプ)には身近にいますので、まずはその方にご相談する予定でいます。


これらをすべてわかりやすく網羅するためにはイメージで見せることが重要です。そのための画像の意味や見せ方を、やはり今同時進行で検討しています。もともとビジネスとして顧客が使用する写真や映像を撮影してきましたが、自分が進めている事業の写真ともなると、何を撮ればいいかなど不鮮明な部分も多くあります。これはもう言い訳する余地もなく、自分が進めている事業に対する自分自身のイメージ不足ということですね。改めて顧客とコミュニケーションを取る時の勉強になっています。


これらの他にもアフターサービスの設定、顧客管理、返品の処理等考えることはまだまだあります。

まだこちらでは正確に商品の情報もお見せしていませんし、今後の販売のステータスと合わせて記事にしていきたいと思います。お待ちください。

商品を量産して販売したい時につまずくあれこれ

さて、実際に企画を思いついて試作も実施してみて「良くできたからこれを販売しよう!」と思った時に気が付くことがあると思います。特にそれらは一人(自社のみ)でやっていて、しかも今まで商品を販売したことがないとなると特にいざ品物を発送できるようにしようと思った時に気が付く問題だったりします。

そんな問題をいくつかここにリストアップしておきます。「地道に手売りしていくからそんなこと気にしないよ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、今はネットでも販売しやすくなっているので、もしかしたらそういうサービスも利用しようとすると何らかの形で影響するかもしれませんので、気に留めておいて損はないかと思います。

  1. 梱包
  2. 取扱説明書
  3. 保証期間と補償範囲
  4. アフターサービス
  5. 環境規制対応
  6. JANコード

1.梱包

何か袋に入れておけばいいだろと思うかもしれませんが、商品がホコリや傷が付きやすかったりするものであれば何らかの保護が必要ですよね。特に静電気を嫌う電子機器などはエアパッキン(プチプチ)も帯電防止用のものを使う必要があります。

手売りなら袋に入れてお渡しすればいいだけかもしれませんが、もしWeb販売などの通信販売を検討されているならば手渡しというわけにいかなくなってくると思います。その場合一般の物流ルートに乗せることになりますが、輸送中の衝撃で壊れないように梱包する必要があります。

箱を用意するにしても中が詰まってないと箱潰れの要因になりますし、上に他の物を積まないように依頼するにしても、自分が同じ商品を複数発送してしまうとそういうわけにいかなくなります。

商品の破損についてはお客様が購入して梱包箱を開けて使い始めるまでは販売者の責任です。お客様が最初に箱を開けた時(=製造業で言えば受入検査に相当)に不備がないようにしましょう。

かといって厳重にすると梱包そのものにかなり高額なコストがかかります。梱包も原価に含める必要がある資材と捉えて販売方法と輸送の計画を立てましょう。

2.取扱説明書

案外おろそかにしがちなのが取説です。「使い方なんて見ればわかるだろ」とは絶対に言ってはいけません。また取説には使い方だけではなく、やってはいけない使い方、その結果起こる可能性のある傷害レベルも記載する必要があります。

これも手売り手渡しの場合は問題になりにくいですが、通信販売で遠隔地に発送する場合はユーザがどんな人か、またどんな使い方をするかが全く想定できません。ですので取扱説明書である程度の指示を出しておく必要があります。

これも全く何も書面での指示がないと何らかの事故が発生した場合に生産者が製造物責任を問われることになりますので注意が必要です。

特に乳幼児が触れるた場合の安全性についても言及が必要です。また実際に触れる可能性を0にすることができないものであれば安全性の確認もしておいた方がいいでしょう。

3.保証期間と補償範囲

通常1年の保証期間を付けることが多いと思います。またその保証期間内であっても生産者の責任範囲の不具合しか補償範囲になりません。買う側でいる時にはそのことを認識しているつもりでも、自分の商品を買った人がすべてその理解でいるとは限りませんので、補償範囲を明示しましょう。

例えば落下による破損などは使用者の不注意で防げる問題なので、通常であれば使用者の責任範囲になると思います。

使用者の環境で起こりそうな事象とその補償のしかたについて決めておくことは自社のビジネスを守る上で必要なことなので、事業を継続する観点からも必ず実施しましょう。

4.アフターサービス

3の話と関連しますが、何らかの故障が起こった場合にどのように対応するかを決めておきましょう。故障した品物を送ってもらう必要があるのか、送ってもらってもどの程度の壊れ方なら修理するのか、もしくはそのまま新品と交換することになるのかなどの基準を作っておきます。

故障に関する問い合わせやクレーム受付窓口も決めて取扱説明書などに記載します。他の商品でも「お客様センター」などの問い合わせ窓口の記載があると思います。

5.環境規制対応

今環境負荷が低くなるように商品を作ることが求められています。欧州のRoHS指令やREACH規則はよく知られていると思いますが、それ以外の各国で規制がかけられていますので、販売対象地域の規制を確認しましょう。

特にREACH規則などは今後追加される予定の物質に対しても徐々に対応方法の検討を各企業に求めます。商品を作ったら一時的に販売して終わることはあり得ませんので、今後の見通しまで含めて確認しましょう。

6.JANコード

これは筆者も知人のデザイナーに言われて気が付いたことでもあります。小売店に卸売り販売する場合はJANコードがないと商品管理ができず受け入れてもらえないことがありますので、事業者登録と商品登録をしましょう。

弊社でもこれから対応予定です。

事業者登録
https://www.dsri.jp/jan/jan_apply.html

商品登録データベース
https://www.dsri.jp/database_service/jicfsifdb/

完成品メーカはこれらの対応をする部門が存在しますが、中小規模のメーカの場合はこれらの対応部門がないことが多いので手さぐりになります。商品を市場に流通させるときには必ず必要になる要素な上、量産開始後では対応が遅いものも多くあります。漏れがあった場合は仕様設計のタイミングまでさかのぼり、設計上対応できているかも含めて確認しましょう。

これらの項目の更に細かい要素はまた別の記事でご説明したいと思います。

品質とは管理されるべきもの

ここまでで新製品の品質を定義し、設計してきました。

品質とは定義されるべきもの
品質とは設計されるべきもの

その品質を管理し、維持するためのシステムを構築するのが生産工程の設計です。
部品の発注先を選んだり、製品設計中から製品の構造から組立工程の構成を考えたり、量産に移行する前に試作品を使って性能や信頼性を評価をしたり、量産に移った後も工程内管理や検査や定期的な信頼性試験を実施するのも全て品質を管理して維持するための行動です。

これらが欠けたら生産する製品の品質は維持できず、歩留まりが下がるか、最悪のケースでは開発中や生産中の品質不良を検出できず市場に流出させることになります。

・開発中の品質管理

開発中の品質管理はまさに「品質の設計」で書いたような部分になります。開発中の品質管理は、製品の品質そのものは作り上げる最中なので、その製品品質を作るためのプロセスが想定通りに稼働しているかどうか、開発プロセスの業務状況が適切かがその管理対象になります。

自社がどのような開発業務を設定し、それに対応するためにどのような組織を作り、開発プロセスを運用しているか(=製品開発のためにどのような段取りをしているか)を決めておき、その通りに業務が進んでいることを確認します。

開発中の業務を通して品質を管理しますが、生産中と異なり、数値で確認するのが難しいように感じるかもしれません。そうであれば、内部監査の結果や日々作られる書類、帳票類の内容の機能に関する項目などを数えるなど、定量化する方法を検討して何らかの指標にするという手もあります。

・生産中の品質管理

生産中の品質管理の目的は開発終了し量産移行した時の品質を維持することです。

工程が当初設計した通りに稼働していることは設備の日常管理で取得できるデータや、各工程間で行われる工程内検査のデータで行っていると思います。
出荷検査で不良がなくても良品率100%にはならない

生産中の管理はこれだけではなく、製品によっては量産中にも信頼性試験を実施します。これも製品の特性や生産数から内容や対象となる抜き取り数が設定されることが多いようです。

・販売後のケア

販売後、不良品が流出していた場合には顧客の手元でその不良が顕在化することもあり得ます。その時のために問い合わせ窓口と修理対応や不良品交換の準備をしておきます。

いわゆるアフターサービスやサポート対応になりますが、この話を管理の所ですることにも意味があります。ユーザの手元で発生した不良品は、そのユーザの使用環境と使用方法によって故障が発生しています。それらは合わせて貴重なマーケティングデータであり設計データです。ですので、ユーザからの問い合わせやクレームをただ面倒なものとせず、その中から使用環境と使用条件、使い方、壊れ方を情報として収集できる体制が必要です。

特に使用環境や使用方法については注意を払って確認します。ユーザは作り手が想像もしなかったような使い方をしたり、想定していなかった使用環境で動作させたりするものです。メーカとしては「そんな使い方しないでくれよ!」と思うこともあるかもしれませんが、逆のことを言えば、ユーザは「こんな場所でこんな風に使えたらこの製品はおもしろいかも、意味があるかも」と感じているということですので、その使われ方をする市場にニーズがあるということです。もし製品仕様として対応できる方法であれば対応させることでビジネスを拡大することができます。

一方で本当に使ってはいけない方法や環境で使っている場合、取扱説明書やパッケージに記載する注意書きの内容が不足している可能性もあります。修理対応の件数によってはその問合せ数に対応して取扱説明書に記載する注意喚起の書き方などをより分かりやすいように変更する必要があります。これらは製造物責任に関連する問題ですのでより注意深く対応します。

ユーザの使用方法や環境が問題ないのに故障が発生している場合、単純に設計上弱い部分が顕在化していることになりますので、市場での不良発生時は開発担当者や設計担当者にも必ず情報を共有し、組織的な改善活動を行います。

これらの管理内容に対応するためには企画時、開発時に適切に品質が設計されていなければ生産時、最悪の場合には市場に向けて販売を開始してから問題が発生した場合に、対応する方法がなく製品を回収(リコール)するしかなくなるというケースも考えられますので、注意しながら進めます。